HP Pavilion TX2000
「通電してランプ類は点灯するけどモニタに何も写らない」という症状です。
パームレストには「nVIDIA」のシールが貼ってあります。
グラフィックチップ搭載のディスプレイ性能が売りの機種ですが、やはり高熱による不良を
起こしています。
画像の彼がGPUです。今回の修理はチップを再実装せずに「リフロー」にて対応します。
そしてこの機種は発売当初から冷却不良によるトラブルを多く出している機種ですので、
排熱・冷却効率を改善する工夫をして修理します。
CPUとの距離も非常に近いうえ、ヒートシンクや内蔵ファンが非常に小さく非力です。
これは設計がタイトすぎですね。
修理完了しストレステストの上で返却いたします。
現行のノートパソコンでも言える事ですが、グラフィック性能を自慢に販売される機種全般に
こういった故障が起こりやすいと言えます。故障してなくともファンが高回転で回りっぱなしで
音が煩いなど、冷却・排熱の問題は今も故障の原因です。
一番単純なのは、グラフィック性能はデスクトップに頼り、ノートパソコンに重荷を背負わせない
使用がトラブルを避ける方法でしょうか。もちろん人それぞれ事情があり、高解像度や高速処理
のノートパソコンが必要な方もいらっしゃいますから、リスクを把握した上で選択するか、必要の
ない方は避けるか、の選択次第と思います。
あと、こういった高熱になりやすい機種を使用する時は「ノートパソコンクーラー」をお薦めします。
ネット上でたまに効果が無いとおっしゃる方がいらっしゃるのですが、経験上かなり効果があると
思います。もちろん粗悪品などは別ですが、1度~2度冷えるだけでも故障リスクは随分下がり
ます。しかし今回のパソコンのように小型で持ち運び専用であれば、クーラーも一緒に持ち運ぶ
のは現実的では無いかもしれませんね・・・。
モバイル用の新型CPUではグラフィック処理の統合型で、電圧性能も良くなってます。
今後に出てくる製品などで、熱問題を克服し高性能とのバランスが良い製品が出てくるのでは
ないでしょうか?
期待しましょう!!!